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藤巻舎人 脳内ワールド

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カテゴリー「県立男子高校の日常」の記事一覧

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県立男子高校の日常 【草間ケイスケ】(7)


     県立男子高校の日常

       【草間ケイスケ】(7)
    

 強すぎる快感に頭をのけ反らせた俺に、追い討ちをかけるように言葉で責めるユウジ。
「本当は、こうやってシンジに責めてもらいたかったんだろ? かわいいシン兄ぃに、滅茶苦茶にされたかったんだろ? だったらオレが叶えてるよ、ケイスケの欲望をさ♪」


 制服のズボンのベルトとフックを外し、ユウジはトランクスと一緒に脱がし始める。足先から抜いて、どこかにうっちゃる。
 とうとう俺は、前をはだけたシャツに靴下とサンダルといった格好で椅子に座らされ、後ろで手を縛られ、チンポを勃起させている姿になった。
 すげえ心もとなくなくて、情けなくて、恥ずかしいのに、体の芯はびくびくと興奮して熱く震え、ぐっしょりと濡れている。しかも見た目だけは大好きなシンジとそっくりなユウジに責められている。不本意とはいえ、俺の密かな、隠された欲望が、ユウジによってさらけ出されようとしている。


「ふぅ~ん、イイ眺めだねぇ~」ズボンを脱がせ終えたユウジは、一歩下って顎に指を当て、じっくりと検分するように俺の痴態を見つめる。「男臭いやぼったい坊主頭がさらす縛られた裸体、イイねぇ~、イジメ甲斐があるよ。写真にでも撮っておきたいなぁ」
 そういってニヤリと視線を合わされ、俺はドキリとする。
 しゃ、写真・・・!?!


「アレ? もしかしてそういうのも好きなの?」俺の心を見透かしたようにユウジは言った。「ケイスケはそうとう変態みたいだなぁ。けど、今日は準備してないし、この次ネ♪」
 ええ!? 次は写真に撮られるのか? ていうか次もアルのか?
 俺は奥歯を噛み締め、自然上目遣いでユウジを睨む。汗が止めどなく流れ、全身を湿らせる。


「おお!? いい具合に濡れてきたねぇ~」 
「ば、バカ! これは・・・」
 ユウジはそばまで近づき、耳元で悪魔っぽく囁く。
「別に否定しなくていいんだぜ? 期待してんだろ? 興奮してんだろ? もういろいろ妄想で頭いっぱいなんだろ? 言っちゃえよ。特別にオレのこと『シンジ』って呼ばせてやるから。『シンジ、俺を責めてくれ、チンポ扱いてくれ、ケツに突っ込んでくれ!』って言ってみなよ」
 俺は目をぎゅっと閉じ、歯を食い縛る。
「グググ・・・」
 ああ、俺ナニ動揺してんだ? コイツはシンジじゃないんだぞ? そっくりでもシンジじゃないんだぞ? だけど、だけど・・・。


「あぁ~、イイなぁ~、そういう態度♪ その迷いと葛藤に苦しんでる顔、体、ホント、オレ好み」
 シンジと同じ声で、こんなに責められ、陵辱を受けるなんて。なんだよコレ? やっと痒いところに手が届いたような、この快感と安堵感は?
「そろそろ頃合いかな?」
 その声に反応して、薄目を開けると、ユウジはしゃがみ込んで、だらだらとガマン汁を湧き水のように垂れ流しにしている俺のチンポを、左手でいやらしく扱いてくる。


「んんん・・・」と声を漏らす俺。
「オイオイ、こんなんで感じてんじゃねぇよ」
 たっぷりと粘液を指につけ、更に溢れ出た玉露を掬い、片脚を上げさせ、そのまま指を俺のケツの穴にずぶずぶと埋め込んできた。
「がぁぁっぁ!・・・うんん」
「悪ぃ、こっちは意外と初めてなんだっけか?」そう言って悪びれずに笑顔で見上げるユウジ。「いきなり二本はマズかったかな?」
 こ、コイツ、知ってるクセに・・・。


「まぁ、大丈夫だろ。ローション代わりには事欠かないみたいだし、ほぅ~ら、もう楽ぅ~に出し入れが利くぞ」
 あ、あ、あ、・・・。ケツの穴に、指がゆっくりと出し入れされる。ヌルリと、静かに、だけど確実に奥まで・・・。
 あぁ、こんなの初めてだ。ケツの奥、チンポの奥、体の奥が、ねっとりと熱く、気持ちイイ・・・。あぁ、なんだよコレ。
「あぁ、ハァ、ハァ・・・うん」
「気持ちイイのか? ケイスケ。ケツに指突っ込まれて、ヨガリたいのか? 『シンジ~』って言っていいんだぜ?」
 あぁ、またそれだ。それを言うな。シンジの声で言うな!でないと、俺、俺・・・。


「な~に涙目になってんだよ? そんなにイイのか? コレ」
 ユウジはそう言って指をケツの奥で細かく振るわせた。
「あっ、あっ、あっ ああっ!」
「ホラホラ、もっと声出せよ。こんなことシンジはやってくれないぜ? こんなふうにケイスケのこと扱ってくれないぜ? いじめて、いたぶってくれないぜ? シン兄ぃじゃおまえの願望はかなえられないぜ?」
「あっ、あっ、そんな、あっ、ヤメ・・・」
「意地張らずに、受け入れろよ。代わりにオレがいつでもイジメテやっから、な?」
「ハァ、あぁん、なんで、そんなに、はぁん、シンジの、こと・・・」
 もうまともに喋れない。喘ぎ声を止めることが出来ない。俺、もうヤバイ。このままユウジに堕ちそうだ・・・。
「なんでもなにも、シンジは、シン兄ぃは、オレのだから。オレだけのもんだから」



      <つづく>
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県立男子高校の日常 【草間ケイスケ】(6)

   県立男子高校の日常
      【草間ケイスケ】(6)


「・・・、シンジ? だよな?」
「ま~だそんな寝ぼけたこと言ってんの?」
「お、おまえ誰だ・・・?」
 ええ!? もう訳が分からない。この目の前にいる奴はシンジじゃないのか? シンジだけどシンジじゃない?
あ、もしかして・・・。


「ま、まさか、シンジ、おまえ多重人格だったのか?」
「ぶっ・・・」
 俺の問いかけに笑って吹き出すシンジみたいな奴。
「な、何笑ってんだよ」
「いやさぁ、ホント可笑しいよ。綿貫に聞いちゃいたけど、マジで天然なのな? おまえ同じ学年で同じ学校だろ? 気付かねぇの?」
「だから、ちゃんとわかるように説明しろよ!」


 ふぅ、と溜息をついたシンジらしき奴は、ゆっくりと立ち上がり、俺の坊主頭にがしっと手を置いて掴み、デコが付きそうな位に顔を近づけてきた。間近に迫る、シンジとしか思えない顔。だけどその表情にいつもの愛くるしさはない。
「残念ながら、オレはおまえの大好きなシンジじゃない。浜田は浜田でも、おれは浜田ユウジだ」
「浜田、ユウジ? てことは・・・」
「やっとわかったか? この野球バカ。オレたちは双子の兄弟」


 ああ~、な~るほ~ど♪ それで似てたのか! じゃぁ、全部解決じゃん!
「なんだ、だから同じだったのか」
 て、てことは、ナニ? もしかしてかわいいシンジが二人ってこと?
うわ、どうしよう!

 『ゴン!!』

 いきなり頭に鈍い衝撃が走った。その後にくる、重い痛み。どうやらユウジが頭突きをしたらしい。
「痛ぅ・・・」額をさすろうとしたら手が縛られてることを思い出した。「何すんだよ?」
「なんだよ、その同じって」
「だって、双子なんだろ?」
「オレはシンジじゃない。ユウジだ」そしてニヤリと不気味に笑う。こんな笑い方、シンジにはありえない。だけど、その笑いは、シンジとそっくりの顔から生まれた。「アンタ、シン兄ぃのことが好きなんだろ? だったら同じ顔のオレのことも好きなのか?」
「うっ・・・」
「何だよその溜めは?」
「ぐぅっ」
 ユウジは俺の喉元を掴み、微妙に力を込める。気道が圧迫され、息が苦しい。


「うがっ、ヤメ・・・」俺は必死で呻く。
 そこで急に圧力が消えたと思ったら、ユウジが顔を近づけ、空気を求め情けなく開かれた俺の口を、その唇で塞いできた。
「ゲホッ、ハァ、ハァ・・・」
 うつむいてむせる俺を見下ろして、ユウジが言った。
「どう? シン兄ぃとキスしたかったんだろ?」
「バカ・・・、こんなんじゃ、ハァ、ハァ」



「じゃあ、こんなのはどう?」
 ユウジはまた俺の股間にしゃがみ込み、今ではすっかり萎えて冷たくなったチンポを握って、いたずらっぽく弄ぶ。
「バッ、ヤメ・・・ろ、あぁん・・」
 奴はシンジじゃない。だけどどう見てもシンジの顔、声、手・・・。そして今、俺のチンポをやわやわと揉み解し、あぁ、反応してる。どうしたって感じちまう。だってあんなに憧れて、好きなシンジと同じ奴が、こんなふうにチンポを扱いてくるんだぞ? でも、でも、クソ! もう訳わかんね~!!


「いいねぇ、その拒絶しながらも感じちゃってるって顔が♪」
「こ、コノ・・・うぅ」
 きつくつむっていた目を薄く開く。そこには無邪気な笑顔で俺のチンポを扱くシンジがいる。
 あぁ、やっぱりシンジだ・・・。既に完全勃起状態。真っ赤に膨れた亀頭が露わになってる。
「ほう~ら、スケベな汁が早速出てきたよ?」
 そうやってワザとシンジっぽくユウジが言った。そして溢れ出る割れ目に親指をねじ込んでくる。
「がぁぁあ! ヤメ・・・」


 強すぎる快感に頭をのけ反らせた俺に、追い討ちをかけるように言葉で責めるユウジ。
「本当は、こうやってシンジに責めてもらいたかったんだろ? かわいいシン兄ぃに、滅茶苦茶にされたかったんだろ? だったらオレが叶えてるよ、ケイスケの欲望をさ♪」


    <つづく>



県立男子高校の日常 【草間ケイスケ】(5)


    県立男子高校の日常 

         【草間ケイスケ】(5)


 クッソ~、綿貫の野郎、いったい何処に行きやがったんだ? こんなに俺は盛り上がってるのに、ああ、チンポ扱きたい! イキたい! だけど後ろで腕を縛られて自由が利かない。ホントどうすんだよ~(泣
 かき立てられた性欲が思い通りにならなければならないほど、何故か余計に興奮してくる。俺はいったいどうなっちまったんだ?


 ガラガラガラ~。
 突然背後のドアが引き開けられる音が響いた。俺は一瞬体をびくつかせたが、「コラ! てっめぇ~、綿貫! 何してたんだよ!」と叫んでハッと我に返る。
 もしかして、綿貫じゃなかったら? 誰も居ないはずの美術準備室で、椅子に縛り付けられて、胸元開いて制服の前からチンポだけ出して勃起させてるとこ他人に見られたら・・・。そう考えると恐ろしくなって、冷や汗がこめかみから流れ落ちる。だけどチンポは更に脈打つ。
 え? もしかして、俺、知らない誰かにこんな自分を見られることに興奮してるのか?
 ますます自分が疑わしく、わからなくなってきた。


「アレ? その声、ケイスケ君?」
 驚愕で、目玉が飛び出そうなくらいにカッと見開いてしまった。こ、この声は、シンジ・・・。浜田シンジ?!
 最悪だ。
 意識が本当に遠のきそうになる。まさか、シンジがここに来るなんて。


 背後の気配は、入り口のドアを閉め、俺の前に出ようと近づいてくる。
 俺は恐怖で口も腕も、体全部が痺れて何も出来ずにいた。眼球すら動かせない。しかし人の気配は確実に・・・。


「やっぱりケイス・・・ケ、君・・・?」
 当然、俺のこの格好を目の当たりにして、驚きと戸惑いを隠せない様子。声の主である紛れもない浜田シンジは、まじまじと俺の姿を凝視する。
 ううう・・・、見ないでくれ! そして何も訊かないでこのまま出てってくれ! そう叫びたくても声が出ない。俺は力んで石みたいに固くなった首を必死で傾げ、シンジから視線を逸らせた。だけどな、ハァ、ハァ、こんな状況でも、やっぱり興奮してるんだよ。むしろ普段以上にエロく暗い欲望が、沸々と湧き上がってくるんだ!
 意に反して、というか正直にと言うべきか、チンポの先からは、淫乱な汁がトロ~リと溢れ出てきた。


「なんか、スゴイね・・・」
 急にシンジの声が近くで聞こえたので、びっくりして目を開くと、シンジはいつの間にか俺の開かれた脚の間に膝を突いてしゃがみ込み、脈動するチンポを眺めている!
「触ってもイイ?」シンジはそう言って手を伸ばす。
「あっ・・・、や・・・」
 あっ、やめろ! と言いたかったけど声が出ない。俺のチンポが優しく暖かいシンジの手で握られる。
「んんっ・・・」思わず喘ぎが漏れる。
「太くて、熱い」どこか熱を帯びたような声で呟くシンジ。「動いてるよ? ケイスケ君。ケイスケ君のチンポ、生き物みたいにビクビクしてるよ!」


 小学生が珍しい小動物でも見るような好奇の目で、自分の手に納まった俺のチンポを見つめるシンジ。
 あああ、そんなに見るな! 手ぇ縛られて、チャックからチンポおっ勃てて、何も抵抗出来ない状態で大好きなシンジにチンポ握られて、俺、俺、もうダメだ。何が何だかわかんねぇ~!!
「興奮してるんだ? ケイスケ君」
 ハッと息を呑む。いろんな思考を一瞬で巡らせたが、反射的に俺は無言でうなずく。
「イキたい? 出したい?」
 そんなことを、かわいいシンジが子犬みたいに上目遣いで訊いてくる。俺は嬉しくて興奮して夢のようで信じられなくて、だけど激しく首を縦に振った。
「ケイスケ君」日に焼けた顔、クリッとした目。そんなシンジが愛らしく俺を見つめる。「相手に対する想いを、相手にして欲しいことを、ちゃ~んと言葉にしないと伝わらないんだよ?」
 少しかすれた、高めの声が、胸をくすぐる。俺は何も抵抗出来ない。


「・・・くれ。扱いてくれ。俺のチンポを扱いてイカせてくれ!」
 羞恥心と興奮で顔を真っ赤にする俺。言っちまった! とうとう言っちまった! シンジに!
「へへへ、そう簡単には出来ないんだよな、草間ケイスケ!」

 えっっ!???

 今何て? 今のシンジが言ったのか? 声はシンジの声に間違いない。だけど、何かが違った。
 俺はチンポを掴むシンジを見下ろす。シンジだけどシンジの顔ではありえないような、不敵な笑顔を浮かべるシンジの顔があった。
「・・・、シンジ? だよな?」
「ま~だそんな寝ぼけたこと言ってんの?」
「お、おまえ誰だ・・・?」


   <つづく>

県立男子高校の日常 【草間ケイスケ】(4)

 
   県立男子高校の日常

   【草間ケイスケ】(4)



「覚悟しろ、これからが本番だ」
 綿貫の決意の責め言葉に、ケイスケの欲望は更に昂ぶっていく。俺、俺、もうダメだ。綿貫が欲しくて欲しくて堪らない。もうなんでもイイからくれ。もっと、もっとおまえが欲しい。
 涙と唾液でべとべとな顔をクシャッと歪めて、貪欲に欲しがるケイスケの顔を見ていると、綿貫の理性も霞んでくる。ただ辛うじて正気を保っていられるのは、これが幻影だとわかっているから。この特別な場所と時間が見せている幻なのだと。


 ケイスケ、今はオレのことをこんなに欲しがっていても、それは結局性欲でしかなくて、コトが終わればまたシンジの方を向くんだろ? 何事も無かったように笑顔でシンジのことを話すんだろ? わかってるから、こうして体だけの繋がりでも、おまえを最高に楽しませてやりたい。
 だけどな、最後までは連れて行ってやれないんだ。おまえはまだわかってない。オレのことも、シンジのことも。
 シンジのことを好きになるということは、シンジを相手にするということは、とんでもなく恐ろしいことでもあるんだ。それはもの凄いイバラの道なんだぞ? 幼馴染のオレだかろこそわかる。
 だから、おまえがまだ傷物になるまえに、オレの方を向いてくれれば・・・。


 綿貫は言いかけた言葉を飲み込む。言葉で言ってもどうせわかりゃしない。もしかしたら、おまえの気持ちが本物なら、シンジに辿り着けるかもしれない。これはせめてものオレからのエールだ。受け取れ。
「ケイスケ、好きだぞ」
 そう囁いた綿貫は、再び唇を深々と重ねた。同時に左手で器用にシャツのボタンを外してやり、右手でヌルった亀頭を手のひらで捏ねくり回してやる。
「んんんぐぐぅ~!!」
 強すぎる刺激に思わずのけ反るケイスケの頭を左手で押さえ、呻き声を無理矢理キスで封じ込め、亀頭責めの手は抜かない。撫で回したと思ったら、ギュッと握って鈴口あたりに親指をねじ込んでガマン汁を塗り広げ、カリの裏をなぞってやったり、扱き挙げたりした。
「ああ! ワタァ、んん~・・・」
 何度も耐え切れなくなり、悲鳴のような喘ぎを上げようと唇から逃れても、その度に綿貫に捕まり、口を塞がれる。
 逃がさねぇ、徹底的に仕込んでやる。


 重なり合った二人の体はこれ以上ないくらいの熱を帯び、上気している。制服は汗で湿り、男の臭いを立ち昇らせる。 
「ハァ、ハァ、綿貫、勘弁してくれ! ハァ、頼む・・・」
 ケイスケの必死の哀願も無視して、綿貫は無言で、亀頭をいたぶるのをゆるりと再開する。
「がぁぁぁ~! 綿貫、頼む! イカせてくれ! ああ、でないと、俺、もう・・・」
 ぐらぐらと上半身を揺すって、今にも暴れ出しそうな勢い。


「これでも」綿貫は静かに囁く。「オレじゃダメなんだろ?」
 肩で息をし、濡れた顔で綿貫を見つめる。何故か恐ろしく冷静な表情に心を止める。
「いったい、ハァ、ハァ、何を・・・?」
「わかったよ、あとはおまえ次第だ」
 クソ、このままおまえを絶頂まで連れていてやりたかった。
 ケイスケの膝から下りて立ち上がった綿貫は、今にも胸が潰れそうな想いをぐっと押さえ込む。ケイスケをイカせて、歓喜の中でキスして、そのまま泣いて笑って終わらせたかった。しかし余りにも強い想いが、それだけでは済まさせなかった。初めは江藤コーチをけしかけ、そして今度は・・・。しかし、それはシンジを好きになった時点で避けられないことだった。
 仕方ないんだよ、ケイスケ・・・。


 綿貫はいまだ興奮冷めやらぬ色っぽいケイスケをしばらく見下ろした後、黙って通り過ぎ、背後のドアから美術準備室を出て行った。
「オイ! 綿貫ぃ! どこ行くんだよ!!」
 背後から聞こえるケイスケの戸惑いの叫びを無視して、ドアを無情に閉める。
「アップはしておいた」とドアの脇にずっと佇んでいたらしい人影に言った。「仕上げはまかせたぞ」


    <つづく>

 

県立男子高校の日常


     県立男子高校の日常

     【草間ケイスケ】(3)


 所狭しといろいろな物が詰め込まれた美術準備室。
 その中心で、椅子に座らされ、後ろで両手を縛られ密かに興奮している男、草間ケイスケ。彼を縛ることに興奮している、一方的片思い、綿貫コウヘイ。
 二人の志向は一致しているのに、心はすれ違いのまま。それは悲しさを通り越して、笑いを誘う。人間関係とは、そういうものかもしれない。


「イデデ! きちぃよ!」
 荒縄が手首に食い込み、声を上げるケイスケ。
「あっ、悪ぃ・・・」
 大好きな男を縛ることに興奮し過ぎて細分が見えなくなっていた綿貫は、思わず素で謝ってしまった。
 ヤベ、なんで謝ってんだよ、オレ。主導権はこっちにあんのに。
 と直ぐに我に返る。
 逆にケイスケはちょっとしらける。
 なんで謝んだよ。むしろもっとキツク・・・って俺何考えてんだ?
 とMっぷりを発揮し始めていた。


「むっふっふっ、どうだ? 動けまい!」
 正面に回った綿貫は、両腕を組んでケイスケを威圧的に見下ろす。
「アホ、何の遊びだよ」
「ほう~、そんな口きいてもいいのか? シンジの中学時代のマル秘写真はいらんのか?」
「な、何だよソレ? 聞いてねーぞ?」
 ケイスケは縛られた椅子ごと立ち上がろうとした。
「まぁ。落ち着けよ♪」
 そう言ってケイスケの肩を押さえ、膝の上に跨る綿貫。


「へっへぇ~、イイ格好だよなぁ、ケイスケ」
 膝の上に乗られ、まったく身動きがとれないケウスケは、奥歯をぐっと噛み締める。大粒の汗がこめかみから音もなく流れ落ちる。
 抵抗できない男、支配権を握った男。やっとこさ二人はそれぞれの役にはまっていく。 


 綿貫はケイスケの胸に両手をあてがい、人差し指を真っ白なシャツのうえに這わせ、やがてお目当ての乳首を探し当てた。
「んんっ・・・」
 指が乳首に当たった瞬間、思わず体をびくつかせ、声を漏らしてしまうケイスケ。
「なんだよ、もっと大声でよがってもいいんだぜ? どうせこんな校舎の端っこ、誰にも聞こえやしねえって」
「ウルセエヨ・・・」
 

 じっくりと焦らすように、シャツの上から乳首をねぶる。指で円を描いたり、時には爪を立ててカリカリと引っ掻くみたいに。
「ハァ、ハァ、ああっ!」
 強弱のあるいたぶりに、体を強張らせ、頭をのけ反らせて反応するケイスケ。
 ああ、じれってぇ・・・。頼むから直に乳首を責めてくれ。こんなんじゃ、こんなんじゃ、ああ、狂いそうだ!
 快感に苦しむ顔を眺めるのが、こんなに興奮するものだったとは、と同じく爆発寸前な綿貫。いやいや、まだまだ。せっかく手に入れた状況と玩具だ。もっと時間をかけて楽しまなければ。


「どうだ? ケイスケ。そろそろ限界なんじゃないのか? ホントはどうして欲しいのか言ってみろよ」
 いまだシャツの上からしか刺激を与えて貰えないケイスケ。それでもチンポはギンギンで、ズボンの中で行き場を失い、痛みさえともなっている。
「た、頼む・・・。チンポをズボンから出すだけでも・・・」
 俺、なんてバカなこと頼んでんだよ。
 その屈辱的な態度が、更に興奮を誘う。ケイスケは次第にMへと目覚めていく。チンポの先が熱く燃える。


「いやだ」
「なっ!?」
 実は拒否されるとはまったく思っていなかったケイスケ。次第に追い込まれていく。理性もプライドも崩されていく。その自分という人間性が壊れていく、壊されていくことに、この上もない快感を感じ始めている。
「た、頼むから・・・、綿貫」
 こんな情けなく、か弱く、そしてすべてを自分にゆだねてくるように哀願してくるケイスケの顔に、まるで好きだと告白されているような感動を覚える綿貫。
 ヤバイ、なんだよこれ? すっげ~興奮する!


 恍惚と口を半分開き、その隅からヨダレを垂らすケイスケに顔を近づける。そしてそのヨダレを舌で掬い上げながら、キスをしてやった。力なく蠢く舌を、思いっきり絡め取って吸い尽くす綿貫。
 同時にご褒美といわんばかりに片手でチャックを開け、蒸れて濡れるケイスケのチンポをズボンから引きずり出した。
「うはぁ・・・」
 思わずキスの動きを止めるケイスケ。
 口を離し、涙目の顔を覗き込む綿貫。
「覚悟しろ、これから本番だ」


   (つづく)

 

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プロフィール

HN:
藤巻舎人
性別:
男性
趣味:
読書 ドラム 映画
自己紹介:
藤巻舎人(フジマキ トネリ)です。
ゲイです。
なので、小説の内容もおのずとそれ系の方向へ。
肌に合わない方はご遠慮下さい。一応18禁だす。

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