変なことなんて起こりっこない・・・。
いや待て! 起こりっこない、じゃなくて、変なこと起こすんだよ!!
そうだ、これはチャンスでしょ? 母上がいたって関係ないYO! むしろ押し殺した興奮でモエるかも♪
なんてエロ妄想に浸りながら、ダイニングで先輩と先輩の母上と夕飯を食べる。濡れた制服は脱いで、先輩のTシャツとジャージをかしてもらった。うへへ、これだけで悦に入れる。
夕飯のメニューは、手作りポテトコロッケ、ポテトサラダ、じゃがいもとわかめの味噌汁、ごはん、・・・。
なんでも親戚からジャガイモが送られてきたそうだ。
食事が終わって、片付け手伝いますと言ったら、母上に笑って断られた。
「いいんだよ、気ぃ遣わなくて。俺らは食うのが仕事だ」と先輩。
「あら、正人は手伝ってくれてもいいのよ?」と母上。
「ヤベ、笑ってるうちに、上行こうぜ」
先輩は二階にくるよう促した。
先輩の名前って、正人っていうだ。
先に階段を上る先輩に向かって言う。
「あの、先輩って一人っ子ですか?」
「いや、妹が一人。今日は友達の家に泊まりに行ってる」
階段を上りきって短い廊下の突き当たり、ドアを開ける。
「なんだ、気になるか? まだ中二だぞ?」
パチっと明かりのスイッチをつける。
「ち、違いますよ」
六畳程度の洋室。ベッドに机に棚にテレビにクローゼット、などなど。
「そんなにムキになるなよ、健全健全♪」
「そんなんじゃ・・・」
「ま、適当に座れよ」
先輩はベッドの上を指差す。俺は素直に腰掛ける。
「テレビでも観っか」
リモコンでテレビをつけ、先輩はカーペットの上に腰を下ろし、ベッドに背をもたれた。テレビでは、いつもの芸能人バラエティー。糸目を細めて、眩しそうにテレビを観てる。膝丈のジャージ、薄いスネ毛、褐色の太い脚。Tシャツから伸びる張り詰めた腕。広い肩幅、伸びかけたうなじの髪。俺は先輩の隅々を目で舐める。
どうして先輩は、そんなに話したこともない、単に後輩の友達の俺に、こんなに優しいんだ? 考え過ぎなのか? 誰にでもこうなのか?
ああ、その薄っすらとうぶ毛の生えた赤い耳にかぶりつきたい。
ああ、ヤバイ。チンコが勃ち始めてる。このまま背後から、背後からぁぁぁあ!!
「はぁ、先輩、俺もう眠いす」
俺はぐったりとベッドに寝転がる。
「ええ? まだ早いだろ」
「先輩、寝る時はベッドで二人ですか?」
「え、いや、オレが下に布団敷いて寝るよ」
「別に一緒に寝てもイイすよ?」
わわわwww、俺、なに言い出してんだ? なんか止まんない。もう頭では考えられない。チンコでしか考えられない。俺はうつ伏せになって、チンコをベッドに静かに擦りつけながら、先輩の耳元に顔を近づける。
「一緒って、さすがに、なぁ?」
先輩の日に焼けた顔が赤い。かわいらしい耳まで真っ赤だ。さりげなく問いかけながら、こちらを向く。視線が泳いでる。
「なぁって、なんですか? もしかして、先輩やらしいなぁ、もう」
「な、なに言ってんだよ? お、オレはなんにも言ってねえよ?」
「先輩、耳まで真っ赤ですよ?」
そう言って、俺は先輩の耳を軽くつまんだ。
「うんっ」
びくっと先輩が震える。そしてテレビまで後ずさった。
「先輩、俺と一緒に寝たいんすか?」
「ば、ば、バカ・・・」
海老沢正人先輩は、テレビの棚に背中をぴたっとくっつけ、両手を床につき、膝を立てて、真っ赤な顔をうつむかせた。
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