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藤巻舎人 脳内ワールド

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県立男子高校の日常 【草間ケイスケ】(11)

     県立男子高校の日常
          【草間ケイスケ】(11)


 チャイムの音で目が覚めた。突っ伏していた机から、上半身を起こす。周囲ががやがや騒がしく、みんな席を立ったり、弁当出したりしてる。どうやら昼休みらしい。ずっと寝てたんだ・・・。
 ハッ!! 夢? もしかして夢オチ?!
(いやいや、さすがにそれは無いから・・・)
 だよな。ちゃんと手首に縛られた跡ついてるし、ケツの穴はリアルに痛いっつうか妙な違和感あるし・・・。
  

 あっ、そうだ! 綿貫の野郎はどこだ?
 席を見たらもぬけのカラだ。どこ行きやがったんだ? ちょっと首くらい絞めておかないと気がすまない。つっても、まあ、その前に大事な用事が。
 俺は立ち上がり、教室を出た。


 隣の教室に入ってシンジの姿を探す。するとシンジはイスに座り、机の上にはユウジが腰掛け、隣の机によりかかって綿貫がいた。三人でなにか喋ってる。初めて双子が揃っているところを見たけど、ホントそっくりだ。普通だったら見分けがつかないだろうな。だけど今の俺だったらなんとなく判別できる。なんてったってちょっと前までユウジに犯されたんだからな。自慢にならないけど。
 俺は無言で近づいて行く。
「アレ? ケイスケ君。さっきは教科書ドウモね~♪」
 真っ先に気付いたシンジがニコッと笑って手を振った。ううっ、やっぱかわえぇ。
「あ・・・、ケイスケ・・・」
 ちょっとばつの悪そうに綿貫。このアホ!
「よう! アホ・ケイスケ! ケツの具合は大丈夫か?」
 ユウジは意地悪そうに笑って言う。俺は顔を赤くする。
「え? ユウって、ケイスケ君と友達だったっけ?」
 シンジは興味津々な顔でユウジに訊いた。
「ああ、アレな。ていうか・・・」


 俺はユウジが続きを話す前に奴の両肩を掴み、真正面を向かせた。
「ゆ、ユウジ!」
「な、なんだよ」
「おまえのこと、大切にするから、俺と付き合ってくれ!!」
「ああ?!! バカ、離せよ! とうとうマジでイカレタか?」
 そう言って近づけた俺の顔を手で押しのけようとする。
「さっきみたいに、俺のこと滅茶苦茶に責めてくれよぉ。俺、なんかすっげぇ気持ち良くて、ユウジのことが欲しくて欲しくて、まだまだ足りないんだよ!」
「し、知るか! そんなこと!!」
 ユウジの顔が照れてるのか怒りからなのか、みるみる赤くなっていく。そんな顔もイイなぁ~。


「ガハハハ! ケイスケ最高!!」
 後ろで綿貫が腹を抱えて笑ってる。バーカ、そうやってられるのも今の内だ。
「ユウジが俺を責めて、そして、俺がシンジを責める! これで三人見事円満に上手くいく!!」
 俺は右手にユウジ、左手にシンジをいっぺんに抱き寄せる。
「ユウジもシンジも好きだ!」
「このデコ! 訳わかんねぇこと言ってんじゃねぇ! 離せ!」
 必死で俺の手から逃れようとするユウジ。
 なんだかわからないけど、この場の雰囲気に酔って、俺の腕の中でポワァ~ンとのぼせてるシンジ。
「なななな、なんだよ、許さねぇぞ、そんなこと!」綿貫は動転した様子でわめき始める。「オレも、ケイスケのことが好きだ~!!」
 今度は綿貫が俺の体に背後から抱きついてくる。


「わっ! 俺は綿貫なんて大っ嫌いだ! 離せ!!」と俺。
「それはこっちのセリフだ! このアホ・ケイスケ! 殺すぞ!!」と暴れるユウジ。
「け、ケイスケ君が、オレのことを・・・?」なんだか意味深に呟くシンジ。
「ケイスケ、ヤラせてくれ~!!」と後ろから腰を振る綿貫。
 そして、くっつき合った俺たち四人を見て、妙に盛り上がり始める教室の野郎たち。
「昼間っからなに見せ付けてんだよ~、おまえら!」
「え~、結構オレ、草間が好みだったのにな~」
「なんだよアイツ! 学年人気トップの双子を独り占めカヨ!!」
「綿貫ぃ~いいぞ~! ヤレヤレぇ~やっちまえ~!」


 こうして、俺たちの県立男子高校の日常は日々過ぎていく訳で。
 これからどうなるかわからないけれど、アホでスケベで楽しくって、時々せつないけど、頑張っていこうと思う。



      <おわり>



*************************************


  【県立男子高校の日常 作者後書き】

 いやいやいや、やっと終わりました。いつものことながら、ホントはもっと短くなる予定でしたのに、まぁ、ご愛嬌ということで。

 それにしてもこんなにケイスケがアホ・キャラになるとは、ちょっと思いも寄りませんでして。ま、イイけどね。当初の設定では、ケイスケはユウジにいじめられ続け、それに溺れながらもシンジへの思いで苦しむ、なんてちょいドロドロな感じだったのですが、なんかもう、三人でやっちゃいなよ! みたいになり、そうしますた。この方が明るいし楽しいからネ♪

 で、今回一番のお気に入りは、浜田ユウジですね。カワイイ顔してドSっていうのが、なんかイイなぁ。(自分で書いといてナニ?)
 しかもケイスケに言い寄られて照れてる感じがイイなぁ。ホントは素直でイイ子なのかもね~。けど、その役が兄のシンジに取られてるから、仕方なくってのもあるのかな~。
 それで、このシンジ・ユウジのキャラが、最近エアギアのアキト・アギトと重なっちゃうんですよね~。顔のイメージは違うけど、性格みたいのが。けど、あの着ぐるみみたいな服、カワイイなぁ。

 ま、次回「同性愛奨励高校」を書くときは、シンジ×ユウジと、綿貫のしあわせ、をメインで書こうと思ってます! どうぞヨロシコ!!

 そして次に載せるのは、クリスマス・WEB 参加作品です!
 結局やりたいだけのアホな高校生カップルの、甘々なお話しです!!
 ちょい長いですが、がむばって読んで下さいね♪

 ここまで読んでくれた皆様、ありがとうございます。ではでは~。
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藤巻舎人
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男性
趣味:
読書 ドラム 映画
自己紹介:
藤巻舎人(フジマキ トネリ)です。
ゲイです。
なので、小説の内容もおのずとそれ系の方向へ。
肌に合わない方はご遠慮下さい。一応18禁だす。

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